2026年4月13日

下痢は、日常生活の中で比較的よくみられる症状です。
食べ過ぎや冷たいものの摂りすぎ、一時的な胃腸炎などが原因で起こることも多く、数日で自然に改善することも少なくありません。
一方で、下痢が長引く場合や、血便・発熱・強い腹痛・体重減少などを伴う場合には、腸の病気が隠れていることがあります。
特に、2週間以上続く下痢の背景には、過敏性腸症候群だけでなく、炎症性腸疾患、感染性腸炎、大腸の病変などが関係していることもあります。
症状の経過をみながら、適切なタイミングで受診することが大切です。
下痢とはどのような状態?
一般に下痢とは、便の水分が多くなり、やわらかい便や水のような便が普段より頻回に出る状態をいいます。
数日以内に改善する急性の下痢は、一時的な感染性胃腸炎や食事による影響などが多いです。一方で、長く続く下痢では、以下のような病気も考える必要があります。
・過敏性腸症候群
・潰瘍性大腸炎
・クローン病
・吸収障害
・薬剤性下痢症
・甲状腺などのホルモンの異常
・大腸ポリープなどの腫瘍
どのような下痢の場合は受診を考えたらよい?
軽い下痢で、水分がしっかりとれており、短期間で改善している場合は、いったんご自宅で様子をみられることもあります。
ただし、次のような場合は早めの受診をおすすめします。
・下痢が長く続いている
・血便がある
・発熱を伴う
・強い腹痛がある
・水分がとれない
・脱水が心配
・症状が改善しない
特に、便に血が混じる場合や、激しい下痢や嘔吐で水分が十分にとれず、全身状態が悪い場合は注意が必要です。
大腸カメラが必要になるのはどんな場合?
大腸カメラは、肛門から内視鏡を入れて、大腸の中を直接観察する検査です。
下痢の原因が大腸にあるかどうかを詳しく調べるうえで、とても有用な検査です。
血便、体重減少、発熱、症状の長期化などがあり、検査によって診断につながると考えられる場合には、大腸カメラを検討します。
大腸カメラをするとどのようなことがわかる?
大腸腫瘍で、下痢がみられることがありますが問診だけで確定診断することはできません。そのため、下痢が長く続く場合には、検査を行う意義があります。
感染性腸炎、炎症性腸疾患の場合は腸管障害に特徴があり、それによってそれぞれ見え方が異なります。どの部位に炎症があるか、潰瘍を認めるかどうか、腸管の狭窄など大腸カメラによって直接観察をできるため診断つきやすくなります。
薬剤性腸炎や顕微鏡的腸炎では、見た目の変化が強くないこともありますが、粘膜を採取して顕微鏡で調べることで診断につながることがあります。
このように大腸を直接観察すること、さらに必要に応じて粘膜のサンプルを採取して調べることで、初めて診断できる病気も少なくありません。
受診するとどのような診療をするの?
経過、状態を確認するための問診が非常に重要となります。
・下痢がいつから続いているか
・1日に何回くらい便が出るか
・血便の有無
・腹痛や発熱の有無
・症状が悪化するきっかけ
・食事との関連
・生活環境の変化
・服薬状況 など
特にどれくらい続いているか、どのようなことが起きると下痢が増悪するか、下痢し始めの状態などを確認し疾患を推察します。
問診から必要な診察、検査を行います。
・診察:腹部の触診・聴診、血便ある場合は直腸診をします。症状の内容次第では首や皮膚なども細かくみることがあります。
・血液検査:炎症の状態で重症度を確認したり、膵臓、甲状腺、血糖、電解質など下痢にかかわる項目の検査を行います。
・便検査:便培養により細菌感染の可能性を確認します
・大腸カメラ
・腹部CT検査
実際どんな治療の流れになる?
症状が出て2週間以内の場合は、感染性腸炎や腸内環境の乱れなどが原因として多いため、整腸剤を中心に症状を和らげる薬を処方することがあります。
また、症状が強く、飲水や食事が十分にできない方には、点滴を行うこともあります。
当院では点滴専用のスペースを設けておりますので、点滴をご希望の場合もお気軽にご相談ください。
一方で、症状が長く続いている場合には、慢性の炎症、薬剤性下痢症、大腸腫瘍など原因が多岐にわたります。
診断した疾患に対し適切な治療を行います。
まとめ
下痢はよくある症状ですが、長引く下痢や、血便・発熱・強い腹痛・体重減少を伴う場合は、早めの受診をおすすめします。
こうした症状の背景には、炎症性腸疾患や大腸の病気が隠れていることがあります。
特に、
・下痢が続く
・血が混じる
・原因がはっきりしない
といった場合には、大腸カメラが診断の助けになります。
症状を我慢せず、気になる変化があれば早めにご相談ください。
原因をはっきりさせることで、適切な治療につなげることができます。
当院では消化器専門の医師による診察、検査を行っております。何か不安あれば気軽に相談ください。
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ほりた内科・消化器内視鏡クリニック 池袋駅東口院
院長 鍋田 陽昭